[Novels] 冲方丁『マルドゥック・スクランブル完全版』他、感想 - 2010.10.21 Thu

 最近読んだ本の感想。2分割の2番目。続きにて↓

[Novels] 小川洋子『偶然の祝福』 他、感想 - 2010.10.21 Thu

 とりあえず、最近読んだ本がたまってきたので、感想を投下。

まとめすぎて長いので、2回に分けよう。とりあえず1回目。続きにて↓

[Novel] 桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』 感想 - 2010.10.03 Sun

 いつのまにか文庫化されていたので、桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』を読んだ。好きな作家にも関わらず直木賞受賞前後からの作品をほとんど読んでいなかったのだが、今回読んだこの作品は、やっぱり僕の好みだった。それ以上に、今まで感じていたもの以上のものを読まされて感嘆した。これは最近の作品も読んでみなくては。

 今回は『赤朽葉家の伝説』の感想というより、僕がこれまでに読んだ桜庭一樹作品全般について今の時点で考えてみたこと、になってるかもしれない。項目1が若干ながら『ブルー・スカイ』のねたばれになっているかもしれないので、未読の方は注意を。

[Novel/Comics] 米澤穂信『遠回りする雛』 他、感想 - 2010.08.18 Wed

■米澤穂信 遠まわりする雛

 収録作のひとつのタイトルでもありながら、短編集全体を表しているようなタイトルがいい味(その場合は遠回りする雛たち、という感じか)。ようやく文庫化されたので読みました。僕は、この人の作品をミステリというより青春小説的な側面で好きなので、今回の作品は非常に好み。

 というか、作中の主人公じゃないが、「しまった」という感じですよ。このシリーズはもっとライトな人間関係を維持していくんだと思っていたから油断してました。某ハチクロ的表現をするなら、しまっておいた青春スーツを無理やり引っ張り出されてしまって恥ずかしー、的な。

■村田蓮爾 PRISMTONE

 画集です。買おうか迷っていたのですが、厚さの割りに安かったんで買ってみたら大当たり。この人の描く人物の中では、デフォルメの効いた少女顔よりリアルな大人の方が好きです。かっこよすぎる。しかし、顔の好みはともかく人物デッサンの安定感は凄いです。詰め込めるだけ詰め込んでる造りの画集なので、絵を描くにはすごく参考になりそう。何度も見返してしまう。

■冲方丁 マルドゥック・ヴェロシティ1

 マルドゥック・スクランブルはしばらく前に読んでかなり思い入れがある小説。今秋の映画化を前に読み返して、やはり好きだと思った。映画版、楽しみだなぁ。で、その流れで未読だった続編を読み始めた。出ているのは知っていたのだけれど、本屋で最初の1ページの文体のとっつきにくさを見て、後でいいか、と思いながら今まで来てしまったわけです。

 今回ちゃんと読み始めたら、文体は直ぐ慣れた。そしてやはり引き込まれる。さっさと続き読も。

■豊田徹也 アンダーカレント

 こちらは漫画です。なんとなくネットで見つけて雰囲気に惹かれて買ってみた。良い。銭湯を舞台にしているお話というと、僕の中ではNIEA_7が思い起こされたりもするわけですが、まったく別物で、それでいて少し郷愁の入り混じった印象は共通しているようでもあり。こういう淡々として、それでいて後に余韻と引っかかりが残るような話好きです。こういうのを考えられる人はすごいなと思う。

 何気にヒロインの友人のフルネームが「菅野よう子」って。作者がファンなのか。予期せぬところで名前が出てきてニヤリ。

■森博嗣 自由をつくる 自在に生きる

 珍しくエッセイを読んだ。そもそもスカイ・クロラやS&Mシリーズから感じられる森博嗣氏のものの見方はすごく僕にはしっくりくる。そうした考え方は多分社会の中ではマイノリティだし、それを通すことは(通そうと思うことは?)なかなか難しい。そんなわけで、それを少なからず実践している(と僕には思える)森先生の考え方から刺激を受けたかった。

 これまで小説から感じてとっていた内容に以上に共感する僕ではあるが、こうして改めて文章にして突きつけられると、その難しさを感じざるを得ない。とりあえず実践します、とは全然言える自信がないわけだが、読んで良かったと思う。ゆっくり消化していこうと思う。

[Novel/Comics] 米澤穂信『ボトルネック』 他、感想 - 2010.07.13 Tue

■米澤穂信 ボトルネック

 中盤以降一気に読んだ。小説でここまで引き込まれたのは久しぶり。「事件の真相」という意味では大したことはない話なのだが、それはメインのテーマではなかった。物語の構造とその結末に「やられた」と思った。その意味ではやはりミステリ小説と言えるのだろう。

 自分はかなりコンプレックス持ちの人間なので、この本に描かれている主人公の内面を残酷に抉る描写は、生々しく胸に刺さる。米澤穂信は以前から何となく好きな作家だった。これまで読んだ中では「さよなら妖精」が好きだった。今回の作品を読んでその理由が何となくわかった気になった。

 この人の作品は「人が他人を理解すること」に関してかなりシビアだ。主人公は往々にして自身の無理解を突きつけられる。しかし、それを描くことによって「人が他人を理解しようとすること」自体を力強く肯定しているように思える。

 この作品のラスト、読者にゆだねられた結末を、僕はたぶんポジティブに捉えることができるように思った。今後もこの人の作品は読んでいきたいと思った。

■安倍吉俊 キャラクターをつくろう!CG彩色テクニック 7

 少し前にUPした灰羽イラストの彩色の参考にと思って買った本。彩色の途中で読んだのだが、下書きの段階で読んでおけばよかった。amazonのレビューで誰かが書いていたけれど、絵を描くときの心構えや取り組み方、という意味で非常に勉強になった。やっぱりこの人の絵は好きだ。この本を読んだ後に画集を眺めてみたら、ちょっと違った見方ができた。

■モンゴメリ アンの青春

 前作よりはパワーダウンしてるけれど、相変わらず面白いと思った。パワーダウンというのは、アンが成長し空想話、長話をする機会が減ったから。「次は何を言い出すんだ、この子は?」というドキドキ感が前作の肝だったと思うけれど、今作は「割と普通に」仕事を始めた人の成長物語をやっているのだった。

 前作では「ちんちくりんだった少女」が成長するにつれ美しくなる、というベタだが気持ちのいい変化があった。今作ではアンは会う人ほとんどから「美人」と認識されている。そのあたりも物語のテイストの変化につながっていると思った。

 意外だったのは「青春」という日本タイトルの割に恋愛要素はほぼ次巻に持ち越しだったこと。またの機会に次巻も読もうと思います。

■鶴田謙二(原作:梶尾伸治) おもいでエマノン

 鶴田謙二の名前は以前から知っており、絵柄も何となく好みだったけれど、ちゃんと作品を読むのは初めて。とても良かった。女性を魅力的に描くのが上手いなぁ。基本的に神の視点で淡々と描いているのに、キスシーンのあとの見開きは主人公視点で、こちらを見つめる「彼女」を描くのは反則だ、と思った(笑)。

 なにやら原作全部絶版なのか?古本で見かけたら買ってみたいと思う。再販されないだろうか。

■芦奈野ひとし 新装版ヨコハマ買い出し紀行 完結

 一年近くにわたって毎月の楽しみにしていたヨコハマ買い出し紀行を読み終えた。最近マンガをそれなりにチェックするようになったのは、この作品のおかげだったりする。この作品を読んで、自分が好きな作品の傾向を認識できた、という感じ。

 最終巻の時間の加速っぷりが、感慨深くもあり、寂しくもある。タカヒロとマッキの飛行機を今はひとりで見上げるアルファさんが、何とも印象深く切ない。そのシーンだけでなく、この作品全体を通して、かなり「残るシーン」が多い作品でした。

 再々OVA化、もといテレビアニメ化とか……ないだろうなぁ。



NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

Profile

CroaK

Author : CroaK

Since 2008.9.27.

ブログの中身は上のメニューから。

管理人へのご連絡等ありましたらコメント欄にお願いいたします。

Access Count

Categories

このブログについて (1)
日々雑記 (68)
スカイ・クロラ (19)
アニメランキング (13)
アニメレビュー (19)
映画感想 (27)
電子ピアノ (25)
カーデザイン (17)
イラスト (7)
楽譜 (7)
特集記事 (5)
音楽 (1)

Tag

アニメ 音楽 日記 読書 小説 部屋 漫画 楽器 映画 

Archives

Recent Entries

Recent Comments

Search

RSS

QR

QR