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[Movie ] 細田守監督『サマーウォーズ』 感想 - 2010.03.28 Sun

 昨年劇場に行き損ねた「サマーウォーズ」をようやく見ることができたので、感想を書いてみようと思う。ネタバレあります。

 一言で言うと、面白いけれど何か残念。期待しすぎていたのもあると思う。視聴中にふと一歩退いた視点で眺めてしまうことがあった。いつもは見終えてからあれこれ考えるほうなので、珍しいことだった。



 先に良かった点から書いてみよう。1つ目。栄ばあちゃんの描き方。国家中枢と交友関係を持つ、というジョーカー的設定にも関わらず、人間性の描き方は魅力的だった。OZのトラブルを知り、あちこちに電話をかけ励ますシーンが印象に残っている。「自分のできる範囲でできることをやる」というのを当たり前に出来る人だ。

 2つ目。終盤絶体絶命のピンチで世界中の人が手をさしのべるシーンはベタながら思わず感動してしまった。感動させられた、と言うべきか。音楽を含めた演出の力はすごいものがあった。顔の見えないネット上のコミュニケーションを肯定的に捉えている(善意を信じる)のは単純に良いなぁと感じる。最近の作品らしいとも言える。



 次に気になった点だが…。1点目。よくある展開とご都合主義が目立つ。主要登場人物が皆、特別なスキルをもっている。物語が盛り上がる終盤はインフレ状態だ。健二の暗号暗算とか、夏希の花札連戦連勝は、少し萎えてしまった。その割に、終盤プログラムを解体していた侘助の描写が途中からなくなってしまうなど、「あれ、どうなった?」という点もあり。

 穿った見方をすれば、カズマが一度敗れることも、衛星落下のカウントダウンもあまりにテンプレ通り。先の想像がついてしまう展開ではある。…とひねくれモノの僕は思ってしまう。



 2点目。人物のキャラクタ描写が上述の栄ばあちゃんと侘助以外、踏み込んで描かれないこと。彼らの特別性は嫌というほどでてくるが、普段の性格や考え方を感じさせるエピソードがない。僕にとってはあまり魅力的に感じるキャラクタ、感情移入できるキャラクタがいなかった。例えば、栄ばあちゃんが死んで夏希が泣くシーン。彼女と栄ばあちゃんの過去のエピソードがひとつあれば良かったのに、と思う。



 3点目。家族の描写。この手の「昔ながら」の家族の描写というのが僕はそもそも好きではない。それを肯定的に描こうという雰囲気が違和感を覚えて仕方なかった。日常レベルでの彼らの会話や行動にリアリティがあるだけに、余計にそう感じてしまう。

 例えば中盤侘助が帰宅したとき、彼らは一丸となって一方的に彼を排斥しようとする(栄ばあちゃんだけが彼と向き合って話をする)。極端に言うと「既存の価値観に頑なで、組織のまとまり最優先、相手を一面的に見ようとする」、みたいなノリが嫌なんである。

 だから終盤、健二が「まだ負けてない」と言い出したとき、「お前は一体何と戦ってるんだ」とツッコミたかったし、それを受けてモニタの前に大集合する彼らを見て、「さっさと近所の人を避難させようよ」とツッコミたかった。せっかく栄ばあちゃんが「自分のできる範囲でやれることをする」ということを体現してるのに。それはこの物語が描きたかったことではなかったということか。


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