スポンサーサイト - --.--.-- --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[名作アニメレビュー] R.O.D -Read or Die- / R.O.D The TV (感想追加) - 2010.04.26 Mon

 アクション重視で友情をテーマにしたOVA。会話劇重視で家族をテーマにしたTVシリーズ。どちらも映画的な演出が心地よく、落ち着いて見られる。本好き、だらだらした日常が好き、自分はダメ人間だなぁ、という人にはピンポイントだと思う。僕自身はかつて最初に見たときよりも、今になって見返した方が面白く見ることができました(ダメ人間度が上がってるもので…)。


 大英図書館の諜報員(エージェント)、読子・リードマン。彼女は普段神保町で本に埋もれた生活をしていた。彼女が依頼されたひとつのミッションと、その中での人間関係の行く先を描く(OVA版)。本が書けなくなった作家、菫川ねねね。彼女を護衛することになった紙使いの3姉妹。巻き込まれていく大きな陰謀と同時に彼らの絆を描いていく(TV版)。


作   品   名 総合評価 テーマ
構 成
脚 本
キャラクタ
動 画
演 出
背 景
美 術
音 楽
R.O.D-Read Or Die-
(OVA)
7.8 10
2001年アニメランキングへ
R.O.D The TV 8.2
2003年アニメランキングへ


 短編構成でアクションと日常のメリハリが効いた前半、長編のシリアス展開に突入する後半。家族像の解体・再構築というテーマのまとめ方は見事で、最終話エピローグの丁寧さは特筆すべきだと思います。映像的なキャッチーさと普遍的なテーマを両立しているTVアニメというのは意外と珍しいですね。

 前半と比べると後半の評判がイマイチのようですが、多分その原因は前作OVAとのギャップじゃないでしょうか。僕自身、読子さんのヘタレっぷりやジョーカー・ウェンディの変わり様など最初納得いかなかったものでした。今改めて見返すと、むしろ表面上のイメージが変わった部分も含めて、キャラクタの芯の部分が見えるようになったように思います。

 僕はこの作品のメインキャラクタで嫌いな人物ってひとりもいないんですが、一番好きなキャラクタはTV版の菫川ねねねでした。社会人になってちょっとした壁にぶつかったことのある人にとっては、彼女の葛藤に共感できるんじゃないかと思います。いざってときの啖呵の切り方のカッコ良さは惚れます。



 音楽はOVA版から引き続き岩崎琢。スパイアクションぽいテーマ曲から、おしゃれで軽やかな曲、憂鬱で気だるい曲まで幅が広いです。こういうシーンではこの曲、みたいな使いどころが決まっているので、見終わった頃にはいくつもの曲のメロディを覚えてしまっていました。「R.O.Dのテーマ」がかかったときのテンションの上がり方は異常(笑)

 また、過去の映画や小説からの引用・オマージュも多く、元ネタがわかる人には楽しめそう。脚本の倉田さんは超がつくオタクで有名ですが、それ以上に映画や小説関連の知識がすごい。最近のTVアニメでよく使われる内輪ネタのようなパロディとは違って、この作品におけるそれらはテーマに沿って使われているのが巧いところ。

 ひとつ僕の好みから外れる点というなら、OVA版の偉人軍団やTV版で1回限り登場する敵キャラがB級テイスト満載なところかなぁ。メインキャラクタの性格造形がテンプレから外しているだけに、彼らの描写があまりにもテンプレすぎるような気はしました。この作品のキャッチーな見た目には合ってるし、TV版の本筋にはあまり影響はないんですけれどね。



 以下ブルーレイの新録コメンタリで印象に残った部分について取りとめもなく書いてみます。完全ネタバレ注意。記憶に基づいて書いているので、コメントの言い回しは若干違っているかもしれません。

■キャラクタ造形について

「萌えってのは僕らわからないじゃない?」という言葉で始まった話。当時すでに「萌え」という言葉はあったが、そういうのは自分たちには作れない、と。倉田さん曰く、
「だって、僕にとっては女性キャラが本を読んでいるだけで萌えだし」
舛成監督にとって萌えとは?
「女性キャラがだらだらしていることかなぁ」

………なるほど。かみちゅ!がああなった理由がよくわかりました(笑)。僕にとっても、テンプレ的な萌えより、RODやかみちゅ!の女性キャラクタの方が萌えるですよ。どんどんやってください。

 R.O.Dのキャラクタって仕草や癖ひとつひとつ考えられていて、それが魅力になっていると思います。ウェンディの座った後スカートを直す仕草だったり、立ち姿勢の綺麗さ、なんてのはコメンタリでも触れていましたけれど。ミシェールのほっぺをひっぱる癖だったり、アニタの足を開いた座り方だったり、ってのもそうですよね。

■エンディングの仕掛け

 第2期エンディングで公園のふたりがアニタと久ちゃんだったことがエピローグで明かされますが、エンディング映像を作ったときには、それを本編で使う予定はなかったそうです。結果的に上手いこと使えて良かった、と。

 それよりも驚いたのは、第1期エンディングの栞の女性=成長したアニタ、という話。金髪だし、てっきり本編と関係ないイメージ映像のおねーさんかと。赤毛のアンでは、成長したアンが金髪に近い髪の色になるそうなので、その意味合いなんでしょうか。それともミシェールに憧れるアニタが髪を染めたのか。コメンタリではあまり深くは話していませんでしたが。

■キャラクタの関係性について

 舛成監督曰く「ねねねにとって三姉妹は家族だけど、読子は恋人だから。どうしたって優先順位は読子の方が上になってしまう」的な話。作り手の意識的には完全に百合カップルだったのか(笑)。色々と納得。

 また、ウェンディとジョーカーの関係について。落越プロデューサーは男女の関係説を唱えてましたが、倉田さん曰く「どちらとも取れるように書いてるけれど、自分は、そういう関係ではない、と思っている」とのこと。舛成監督曰く「とても強い信頼関係。ジョーカーはスタッフに話していない裏で考えている内容もウェンディにだけは話している、と思う」。

■テーマについて

 後半しきりに「今見ると暗いよね」という話。倉田さん曰く「今の自分には書けない」と。重苦しい話がこんなに続くことに耐えられないのもあるそうですが、名台詞っぽい台詞を書いたときの「かつての自分の"どや顔"」が頭に浮かんで恥ずかしいらしい。…そう言わず是非新作をお願いします。かみちゅ!の方でもいいんで(笑)。

 24話にて。舛成監督曰く「(家族の再生という)テーマ的にはここで終わってる作品なんですよね」とのこと。残り2話は長いエピローグというか「ついでだから世界でも救っておくか」ということらしい(笑)。

 確かに盛りだくさんなシリーズだけに、最後のまとまりの付け方は難しかったんじゃないかと思わせます。しかし、派手なアクションの後に、テーマ性を再度印象付けるエピローグとラストカットは本当に良いものでした。


● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://croakcrawlers.blog7.fc2.com/tb.php/148-7acba1d1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

[DIGITAL PIANO] 電子ピアノ、数が多すぎてわからない!? «  | BLOG TOP |  » [Anime] 2010年春アニメ雑感(さらに少し追加)

Profile

Author : CroaK

Since 2008.9.27.

ブログの中身は上のメニューから。

管理人へのご連絡等ありましたらコメント欄にお願いいたします。

Access Count

Categories

このブログについて (1)
日々雑記 (68)
スカイ・クロラ (19)
アニメランキング (13)
アニメレビュー (19)
映画感想 (27)
電子ピアノ (25)
カーデザイン (17)
イラスト (7)
楽譜 (7)
特集記事 (5)
音楽 (1)

Tag

アニメ 音楽 日記 読書 小説 部屋 漫画 楽器 映画 

Archives

Recent Entries

Recent Comments

Search

RSS

QR

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。