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[Novel/Comics] 米澤穂信『遠回りする雛』 他、感想 - 2010.08.18 Wed

■米澤穂信 遠まわりする雛

 収録作のひとつのタイトルでもありながら、短編集全体を表しているようなタイトルがいい味(その場合は遠回りする雛たち、という感じか)。ようやく文庫化されたので読みました。僕は、この人の作品をミステリというより青春小説的な側面で好きなので、今回の作品は非常に好み。

 というか、作中の主人公じゃないが、「しまった」という感じですよ。このシリーズはもっとライトな人間関係を維持していくんだと思っていたから油断してました。某ハチクロ的表現をするなら、しまっておいた青春スーツを無理やり引っ張り出されてしまって恥ずかしー、的な。

■村田蓮爾 PRISMTONE

 画集です。買おうか迷っていたのですが、厚さの割りに安かったんで買ってみたら大当たり。この人の描く人物の中では、デフォルメの効いた少女顔よりリアルな大人の方が好きです。かっこよすぎる。しかし、顔の好みはともかく人物デッサンの安定感は凄いです。詰め込めるだけ詰め込んでる造りの画集なので、絵を描くにはすごく参考になりそう。何度も見返してしまう。

■冲方丁 マルドゥック・ヴェロシティ1

 マルドゥック・スクランブルはしばらく前に読んでかなり思い入れがある小説。今秋の映画化を前に読み返して、やはり好きだと思った。映画版、楽しみだなぁ。で、その流れで未読だった続編を読み始めた。出ているのは知っていたのだけれど、本屋で最初の1ページの文体のとっつきにくさを見て、後でいいか、と思いながら今まで来てしまったわけです。

 今回ちゃんと読み始めたら、文体は直ぐ慣れた。そしてやはり引き込まれる。さっさと続き読も。

■豊田徹也 アンダーカレント

 こちらは漫画です。なんとなくネットで見つけて雰囲気に惹かれて買ってみた。良い。銭湯を舞台にしているお話というと、僕の中ではNIEA_7が思い起こされたりもするわけですが、まったく別物で、それでいて少し郷愁の入り混じった印象は共通しているようでもあり。こういう淡々として、それでいて後に余韻と引っかかりが残るような話好きです。こういうのを考えられる人はすごいなと思う。

 何気にヒロインの友人のフルネームが「菅野よう子」って。作者がファンなのか。予期せぬところで名前が出てきてニヤリ。

■森博嗣 自由をつくる 自在に生きる

 珍しくエッセイを読んだ。そもそもスカイ・クロラやS&Mシリーズから感じられる森博嗣氏のものの見方はすごく僕にはしっくりくる。そうした考え方は多分社会の中ではマイノリティだし、それを通すことは(通そうと思うことは?)なかなか難しい。そんなわけで、それを少なからず実践している(と僕には思える)森先生の考え方から刺激を受けたかった。

 これまで小説から感じてとっていた内容に以上に共感する僕ではあるが、こうして改めて文章にして突きつけられると、その難しさを感じざるを得ない。とりあえず実践します、とは全然言える自信がないわけだが、読んで良かったと思う。ゆっくり消化していこうと思う。

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