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[Movie] 映画『グラン・ブルー』 感想 - 2010.10.03 Sun

 リュック・ベッソン監督『グラン・ブルー』のデジタル・レストア版がリリースされたので買った。この作品はかなり昔に一度見ている。実をいうとそのときは、何となくで見ていてあまり良いとも思わなかった。当時の自分は映画を見て何か考えるとかせず、ただ受身で見ていたので、当然っちゃ当然なのだけれど。断片的なシーンの記憶があるくらいで、ストーリーすらあまり覚えていない。

 ところが、今になってちょっとストーリーの概要とかを調べてみると、これ『スカイ・クロラ』(小説版の方)に精神性が凄く近いんじゃないかと思えてきた。となれば見返さないわけにはいかない、と意気込んで…というほどでもないが、せっかくの機会なので見返すことにしたわけ。

 amazon限定のスチールブック仕様は初めて買ってみたけれど、気に入った。一枚もののブルーレイの青いプラケースは安っぽいと思っていたので、その辺に不満がある人にはぴったりじゃないかと思う。ディスクが半透明なのに少し驚いたが、光にかざすと綺麗だ。

 ここからは映画の内容に触れる。  やはり、今見返すと『スカイ・クロラ』と重なる部分が多い。そして、普通人(若干恋愛依存症気味に見えなくもない)であるヒロインの存在により『スカイ・クロラ』と比べ、より現実感が強いものとなっている(そう考えると、スカイ・クロラはかなり特殊な環境を描いた作品なんだと改めて思ったりもする)。

 この『グラン・ブルー』という作品は、かなり有名ではあるけれど、やはり映像が綺麗だという評価が多いようで、ストーリー、とりわけ最後のジャックの選択についての感想が少ない。

 どちらかというと男性の方が肯定できるのかもしれない。『スカイ・クロラ』を経て、今回観た際は完全にジャック、エンゾ側視点で見てしまったので、ジョアンナの押し付けがましさは結構うざったい。まぁ、ジャックのスルーっぷりもすごいんでお互い様か。


 ジョアンナについては最後、自ら送り出すところで評価上昇。けれど"Go and see my love."というセリフは難しいね。理解しようとして送り出しつつも、本質的にはやはりジャックを理解できない、しかし諦めきれないというのが伝わる台詞で、とても切ない。

 それはそうと、この映画は主演のジャン・マルク・バールがとても良い。この人の出演作を他に知らないので、どこまでが演技でどこまでがご本人のキャラクタなのかわからないが、外見は大人なのに子供の純粋さをもった表情が見事で、ジャックというキャラクタに説得力がある。

 もうひとつ興味深いと思った点がある。ジャックが逃がしたイルカと戯れたり、浅く明るい海で熱帯魚に混じって泳いだりするシーンは確かに美しく魅惑的だ。しかし、ジャックとエンゾが潜り、ジャックが還ろうとする海はもっと暗く深い青の中。幻想的で怖ささえ感じさせる。だから「イタリアの海の映像が綺麗」という言葉から、単に色鮮やかで温かな海の映像を期待していると、ちょっと違うかもしれない。

● COMMENT ●

 チルハナです、こんばんわ。「グラン・ブルー」は故ジャック・マイヨールという実在のダイバーに協力を得て制作されたようですが、自殺という残念なかたちで命を絶ってしまった当人の悲劇も相まって、奇妙に両者の運命が連動したかのような不可思議さを持つに至った作品のように感じています。
 言われてみれば、主人公は確かに「スカイ・クロラ」のキルドレと似通った存在ですね。

 ところでProduction I.G.制作の「RD洗脳調査室」という作品は、どうやらこの「グラン・ブルー」のオマージュであるようですが、こちらでは海の一部となったエンゾに押し戻され、陸の女性の元に帰って行ったジャック、という結末に改変されているところが興味深いですね。
 きっとベッソン映画ファンのスタッフが、なんとかこの不世出のダイバーを救いあげたいと思っていたのではないでしょうか。

 ところで劇場版「スカイ・クロラ」のほうは、森氏が否定した筈のクローン設定等を持ってきたために原作ファンからは好まれていないようですが、どうやらそれは以前紹介しました萩尾望都作品からの引用だとしか思えないですよね(笑
 ただ、著者が劇場版に対しても好意的であるのは、もしかしたら敬愛する作家へのオマージュとしての色合いが強いからかもしれず、納得の上であったのでは?とも思うようになりました。

Re:

お久しぶりです。

 『RD潜脳調査室』は最初の数話だけしか見てなかったんですが、そんな裏話があったんですか。続きを見てみたくなりました。

 『グラン・ブルー』を観た後、フリーダイビングについて調べていたところ、同様の方法での現在の世界記録はハーバート・ニッチ氏の214m。しかもその方、普段は職業パイロットということで、パイロットとダイバーって精神性が似てるんだろうか、と思ったりもしました。

 映画版『スカイ・クロラ』についてですが、出来上がった作品は完全に押井監督テイストに思えるので、オマージュという程には意識されてないような気がします(あくまで個人的印象としてですが)。原作者によるクローン説の否定も原作シリーズが進んだ後ですし。映画版は、制作時に出版されていた原作序盤の要素(萩尾望都的な部分も含め)を一度分解し、押井監督の視点で再構成したものと考えるのが良いのかも……と今は思っています。

 原作者に倣って、原作を意識せずに楽しめればいいのですが、どうも原作の呪縛は大きいです(笑)。もっとも、少し前に一度見直してみたときには、最初より素直に楽しめました。雰囲気づくりはやっぱり上手いなぁと。

すみません…

 「RD」の結末をご存知かと思い込み、少々先走ったコメントをしてしまいました(汗  ちなみに「グラン・ブルー」との関連性も公にされていた訳でなく、同作品の流れや設定から私が推測したものですが、実際にジャック・マイヨール氏は幼年期に日本で海に親しむなど、とても日本に縁の深い方です。

 作品としての「RD」は、少々行き過ぎた設定や演出が随所に見られるうえ、各エピソードの出来不出来の差も大きいながら、清涼感溢れる映像がとても美しく、特に最終話の視覚に訴える演出は出色ものです。 視聴率を度外視した、ある種の実験作だったのかも知れませんね。

 劇場版「スカイ・クロラ」に関しては、EDロール後に持ってきた結末の演出から、オマージュとはいかないまでも萩尾作品の影響は否めないと思います。
 押井氏は映画「1999年の夏休み」という作品にも一言残しておられるようですが、一連のSF作品や「ポー」ならばともかくも、「トーマの心臓」を好む男性ファンが存外多いことに、実は今更ながら驚いています。

Re:

押井監督と萩尾作品の関連を不覚にも知らなかったのですが、コメントまでされているのであれば影響を受けているのは間違いないでしょうね。なるほど。

『1999年の夏休み』は以前観ましたが、そういえば、スカイ・クロラ劇場版の構成はこの作品とも似てますね。死んだはずの人間が再度帰ってくる、受け入れる側は以前と少し変化している、というあたりはそっくりかもしれません。色々なところで関連が見えてくるものですね。

グランブルーとうとう見てしまいました

精神病院に勤めていた私は、この映画から何とも言えない心地よさを感じてしまいます。自然は海は、怖いのだけど、それゆえのサムシンググレート。そこに戻りたい。。自殺は絶対肯定しないけれど、やっぱりそこに戻りたい記憶も。。逆説的にパワーももらいます。偉大な心奥深くからのサムシンググレートに。


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