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[Movie] 映画『ファイトクラブ』 感想 - 2010.12.06 Mon

 未見だった。ちょっとだけ聞きかじった『戦うことで生きることの意味を見出す』みたいな部分だけだと、今更なぁ、と思ってしまった部分もあったし。けれど、評価も高いし、デヴィッド・フィンチャー監督作品をあまりちゃんと観ていなかったので、見てみることにした。それに、最近の好みが割合「女性的」なものが多い気がしたので「男性的」な作品も見ておきたかった。

 見てみたら事前のイメージとまるで違うじゃん、いい意味で。すごいな、これ。以下ネタバレします。  一番面白いと思ったのが、タイラーがファイトクラブをカルト組織化した後。主人公視点で『何か気持ち悪くなってきたぞ』『何か違ぇーだろ、それ』と反発したとこで例のタネ証し(タイラー=主人公の別人格でした)が来る。……うわぁ、さんざん嫌な気分にさせといて、"実はそれは自分でやったことでした"って、あり?

 深層意識で自分がそれを望んでいた、というのが皮肉すぎる。自分が心の奥底で望んでいることって何だろう、と考えるネタになりそう。だから、これらの一連のシーンを見て胸糞悪いとか陳腐だとかいう意見もあるみたいだけれど、そういう風に描いているからこそ、効果があるシーンだと思う。

 ついでにもうひとつ皮肉が利いてると思ったのが、「物質社会や文化・歴史の批判・破壊」という話を映画という媒体で語らせるところ。映画というのは現代では「文化」という枠で語られる媒体だし、ましてこの映画のスタイリッシュなつくりやブラッド・ピットのキャラクタ、ライフスタイルはファッション性さえあるわけで。メタ視点ですごい皮肉だし、多分それを意識的にやってるんだろう。

 その意味じゃ、この映画は物質社会批判なんていいつつも、その部分を真面目に主張するでもなくエンターテイメントに徹している。その潔さがこの映画を観終えた後の後味の良さに繋がってるんだと思う。

 むしろ、僕はこの映画のテーマは『自分の精神をコントロールしようとし、そうありたい自分に近づくこと』だと捉えた。映画を通してみると、序盤におけるファイトによる生の実感というのは、ありたい自分に近づく手段の一例にすぎない。結局その行き過ぎを自ら止めようとし、自らの深層での理想であるタイラーを否定しようとする。

 最終的には単に否定するのではなく、タイラーの思想をも自分のものとして取り込み(認め)、それに打ち克つ主人公がカッコいいのだ。意外にも、外向きの派手さはなく、自己の内面に向かった内向きの映画。自分の中にいる理想の自分はどんな奴だろうか、と考えてみる。

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